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【2分で読める】年間670万個売れる「モロゾフ」のプリン!日本のスイーツ文化に影響を与えてきた歴史とは

小物入れ、花瓶、コップに…。一家に1個はその空き容器があると言われるほど、知名度が高く、年間670万個売れるという「モロゾフ」のカスタードプリン。

「モロゾフ」がスイーツ文化に大きな影響を与えていたことはご存知でしょうか。「モロゾフ」経営統括本部 広報担当の岩崎未来さんにお話を伺いました。

「モロゾフ」の名前の由来はロシア人

©テレビ大阪

そもそも、なぜ「モロゾフ」という社名なのかご存知でしょうか?その由来は1人のロシア人にあります。1931年、初代社長となる葛野友槌(ともつち)氏がチョコレートショップを経営していたフョードル・ドミトリエヴィチ・モロゾフ氏と出会い、共同経営という形で生まれたのが「モロゾフ」なのです。 神戸に巨大なチョコレート工場を構えましたが、当初は日本人にチョコレートの馴染みが無くかなり苦戦したのだとか。しかし、新しい文化がいち早く取り入れられる港町・神戸だからこそ、その存在は徐々に受け入れられていきます。

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さらに、モロゾフは日本に「バレンタインデー」を根付かせた企業でもあります。創業者・友槌氏がアメリカの友人から「欧米では2月14日に愛する人に贈り物をする文化がある」と聞いたことをきっかけに、1935年に「バレンタインデーにチョコレートを愛する人に贈ろう」という広告を打ち出し、その文化を日本に取り入れました。

看板商品・カスタードプリンの誕生は従業員の一言から

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1962年、「モロゾフ」は喫茶店も営業していましたが、ドリンクのみの提供でした。客からのフードメニューを求める声にどう対応しようか考えた結果、「プリンなら作れる」という従業員の一言で、プリンを提供することに。 1日数十個ずつ陶器で焼いて販売したところ濃厚ながら素朴な味わいと特別感が受けて大人気に!

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販売開始から6年、カフェで出すだけではもったいないということになり、2代目社長・葛野友太郎氏が「家に持ち帰れるプリン」を作ることを決断。1968年、カスタードプリンの持ち帰り販売がスタートします。すると、神戸の女子学生たちに「デカプリン」の愛称で親しまれ、手土産として一躍人気に。こうしてモロゾフは、プリンを「家庭でも食べられるもの」に変換したのです。

モロゾフのこだわり、ガラスの容器

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モロゾフは当初、陶器でプリンを焼いていましたが、品質にムラが出てしまうなど問題がありました。そこで目をつけたのがガラスの容器。試作してみるとムラなく均一に焼けることが判明。ガラスは熱伝導の具合がよく、安定して同じ品質のものを量産できたのです。さらに、特別感もあるガラス容器はお土産としても喜ばれました。

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しかし、特別感のあるガラス容器には「重量」というデメリットが。雨の日、傘を持ちながら片手で持つのは重いという声を受け、一度プラスチック容器にしましたが、その安っぽさから売り上げが下がったため、ガラス容器のまま軽量化を目指すことになります。

意外!?公式オススメの食べ方

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モロゾフ広報担当者・岩崎さんにおすすめの食べ方を聞くと…「ガラス容器から出して食べる」という回答が!

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まず、スプーンを使ってプリンの縁をガラス容器から外していきます。

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お皿をかぶせてひっくり返し、両手でガラス容器とお皿をしっかり持って前後に揺らします。

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その後、ガラス容器をゆっくり外して完成です。そうするとカラメルソースが全体に行き渡り、キレイに出して食べられるのだとか。

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最後に、岩崎さんにモロゾフの「もしマネポイント」を伺いました。「ベストにこだわってスローになるより、今できるベターを重ねよ」。これは2代目社長友太郎氏の言葉で、困難にぶち当たることがあっても、その時にできるやり方でスピード性を持って実行していくことが大事だという教えとしてモロゾフに伝わっているのだそうです。そうした教えが日本のスイーツ界をリードするブランドを作り、さらなる発展へとつながっているのでしょう。

番組情報

〇番組名
日経スペシャル もしものマネー道もしマネ
〇内容
『もしもの時』に備えるマネー道!マネー活用バラエティ!
〇放送日時
テレビ大阪 第1~3日曜日 午後2時放送!放送終了後はYouTubeチャンネル、TVerで無料見逃し配信中。
〇番組HP
https://www.tv-osaka.co.jp/ip4/moshimane/
〇もしマネYouTube再生リスト
https://www.youtube.com/playlist?list=PLtu-h0BP6Mk-n6KEfGFbhk6dQLJuhYTgU
〇番組TVer
https://tver.jp/series/srxig6d8zn

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