クラブTVO Since 2010

イグアナも食べる!生物専門ライター平坂寛氏にインタビュー。命の危険も顧みず、発信を続ける理由とは!?

024年7月6日(土)・7日(日)の2日間、大阪南港ATCホールで開催された「レプタイルズフィーバー 2024 ~小さな恐竜たちの世界~」。会場にはトカゲにカエル、ヘビなど世界中の珍しい生き物がその場で購入できるブースに、餌やゲージなどの飼育用品のブースも集まり、多くの来場者で賑わいました。

会場では2日間に渡り、登録数70万人以上を誇るYouTuberとして有名で、「生き物を五感で感じること」をモットーに、世界各地の様々な生物を「獲って、触って、食べる」をライフワークに活動を続ける平坂寛さんがトークイベントに登場!クラブTVO編集部はトークイベント前の平坂さんにインタビューを行いました。

会場の様子の記事はこちら

トークイベント前の気分はソワソワ!

−−今回のイベント参加への意気込みと今の気分を教えて下さい。

おそらく会場にお越しになる皆さんは耳や目が肥えてらっしゃると思うので、私のトークで大丈夫かなと緊張しています。 逆にそんな方たちが喜んでくださったら、今後の自分の自信にもつながるので、頑張ろうと思っております!

−−では、今の気分はワクワクですか?

今の気分は会場をもっと見たいなという気持ちと、緊張とでソワソワです(笑)

会場を見て回って感じたことは?

−−すでに会場を見て回られて、気になった生き物は何でしょうか?

気になった生き物はたくさんありますが、全体的に昔よりも養殖されたものが増えて、良い方向に向かっていると感じました。例えばカメレオンですが、以前は野生のものを捕まえて日本に持ってきていたので、価格も高いし体も弱くて寿命が短かったんです。それが今では健康そうな養殖のカメレオンが増えて、価格も抑えられている。僕が子どもの頃には考えられなかったことが起こっています。これまでこういったイベントはあまり来なかったのですが、新しい発見があり呼んでいただけて良かったですね。

〇カメレオンのブースも訪れました!

インタビュー後に平坂さんと一緒に巡ったイベント会場の記事はこちら

−−養殖だと人工飼料も食べられるようになって育てやすくなると、私もブースの方から伺いました。

ビギナーにも飼いやすく配慮がなされたブースが多かったですね。爬虫類好きの人口を増やそうという、業界全体の意思のようなものが感じられました。

 会場にはお子様から大人まで性別問わず幅広いお客様いらっしゃいましたし、昔はこういう生き物が好きな人って「マニアでちょっと暗い」という偏見をもたれてしまうこともあったのですが(笑)。間口が広がってモラルも高くなっていると思います。

人工飼料をパクパク食べる養殖のアメイロイボイモリ

 

デザイン性も高く、生き物にやさしいゲージ

 

飼育のための専門誌を販売するブースも

 

−−爬虫類をモチーフにしたアクセサリーを作られている方が、ご自身のペットであるフトアゴヒゲトカゲを病院に連れて行った時に周りの人に迷惑にならないようにと、ハーネスも作られていて、飼い主側の意識の高さも感じました。

保険もありましたね。驚きました!

フトアゴヒゲトカゲのモチーフアクセサリーとハーネス

 

ペットとしての生き物との関わり方

−−平坂さんは生き物を「撮って、触って、食べて」をキーワードに活動されていますが、飼育対象としての生き物だと接し方が変わると思うのですが、いかがですか?

 生物を飼育するということはたまに僕もやるんですよ。それは自然界だとどうしても 実際に観察できない要素っていうのがあるので。 例えば餌をどうやって捕まえて食べるのか、 子どもをどうやって生み育てるかとか、そういう決定的な瞬間は飼育することで観察の機会が得られるんです。

−−生き物が産まれるところから亡くなるまでですね。

そうですね。お子様の情操教育にも生き物を飼育することは意義のあることだと考えています。犬や猫が飼えないご家庭でも、今回会場で購入できる小型の生き物であれば飼いやすいですよね。

なんですが、並んでいる生き物の中にも、 僕が食べたことあるやつがいましてね。

−−(YouTube動画で)イグアナを食べてましたよね。

食べてましたね(笑)。イグアナ屋さんから殺されないかと、ちょっと怯えながら歩いていました。

爬虫類の餌が、未来の人間の食物に!?

−−会場では飼育用の餌も販売されていますが、平坂さんが餌を食べるのはどうですか?餌用のコオロギを販売しているブースが何箇所かあり、 コオロギは将来人間の食料にもなるかもしれないという視点から、 興味が湧きました。

そうなんです。今コオロギをはじめ、ゴキブリやミズアブの幼虫などが、食料問題解決につながる食用昆虫の候補となっているんです。実はそれってもともとは、爬虫類など小動物の餌として養殖されていたものなんですよ。養殖が可能で栄養価が高いため、それは人間用にも転用できると、餌を扱っている業者さんが取り組み初めていますね。

−−今後はレプタイルズフィーバーでペットの餌と一緒に自分の餌も購入しよう!なんて日が来るかもしれないですね(笑)。

餌用の生体コオロギと乾燥させたコオロギ

 

平坂さんもお買い上げ。静岡県にある爬虫類飼育施設のカメがムシャムシャ食べるサボテンが人間用のカレーに

 

平坂さんが、生き物を通じて伝えたい事とは

−−最後に、自然や自然の脅威から離れてしまっている現代社会において、爬虫類や昆虫など一般的に食べない生き物を食べてみたり、毒のある生き物にかまれてみたりと、命を危険に晒してまで発信を続ける平坂さんが、世の中に伝えたいことは何ですか

まず、「生き物は面白いものだよ!」ですね。そしてゴールは、環境問題にも目を向けてほしいということです。やっぱり自然そのものが好きじゃないと、自然がどれだけ破壊されても興味が持てないと思うので、真剣に考えるきっかけになればいいなと。

いくら大人が「生き物は素晴らしいんだぞ」みたいなことをそのまま伝えても、普通のお子さんは説教臭くて嫌だなってなりますよね。そこで僕はなるべくエンタメに振って、興味がない方が「何やってんだこいつ。ちょっと面白いじゃん!」って思ってもらえるような伝え方をしています。1万人が動画を見てくれたらその中の1人でも、「このおじさん(平坂さん)じゃなくて、生き物に興味がある」と言ってくれたら嬉しいですね。

 

爬虫類も可愛いキャラクターになり身に着けることで、より身近な存在に

 

常に体当たりで周りが驚く平坂さんの生き物との接し方の根底には、自然に対する熱い想いがありました。そんな壮大なテーマにも気づかせてくれたレプタイルズフィーバーと、平坂さんの今後の活躍に注目です!

ちなみにインタビュー冒頭で心配していたトークイベントは、2日間とも満席!皆さん平坂さんのトークに聞き入っていました。

〇トークイベントの記事はこちら

関連記事

「ダンゴムシは場所を取らないし、増やせる、究極のペット」生物専門ライター平坂寛さんが語るレプタイルズフィーバー!
https://club.tv-osaka.co.jp/article/event/4660/

「オオヒキガエル、味は苦かった」生物専門ライター平坂寛さんのトークショーに会場が釘付け
https://club.tv-osaka.co.jp/article/event/4678/

爬虫類だけじゃない!毎年1万人以上が来場する”動物”イベントがいよいよ開催!
https://club.tv-osaka.co.jp/article/event/4639/

平坂寛さんについて

HP https://hiroshi-hirasaka.com/

YouTubeチャンネル 「平坂寛」

https://www.youtube.com/channel/UCs5AFbnn9X4Y_dzLEeI_6OA

Xアカウント @hirahiroro

https://x.com/hirahiroro?lang=ja

Instagram @hiroshi_hirasaka

https://www.instagram.com/hiroshi_hirasaka/

記事一覧に戻る

Pick UP

ドラマに出てくる“公安”って何しているの?謎多き組織の実態を描いた 『警視庁公安部外事課』をご紹介/さらばのこの本ダレが書いとんねん!

「さらばのこの本ダレが書いとんねん!」は、さらば青春の光が世の中の「誰が書いとんねん!」という書籍を集めて深堀りしていく番組です。
今回紹介された本は『警視庁公安部外事課』(著者:勝丸円覚、光文社)。

毎週火曜深夜24時30分~放送中。

続きを読む

【ネタバレ注意】ドラマ「地面師たち」ファン必見!「もうええでしょ」は実在する!?『地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団』をご紹介

毎週火曜深夜24時30分~放送中の「さらばのこの本ダレが書いとんねん!」。
この番組は、さらば青春の光が世の中の「誰が書いとんねん!」という書籍を集めて深堀りしていく番組です。
今回紹介された本は『地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団』(著者:森 功、講談社)。

続きを読む

待望の書籍化!ナジャが訪れた大阪の喫茶店が1冊に!「片っ端から喫茶店 公式ガイド」【8/1発売決定】

『片っ端から喫茶店』でナジャ・グランディーバさん出演回を厳選した公式ガイド本が8月1日(木)に発売!さらに北海道編も放送決定!

続きを読む
会員限定

大阪・梅田エリア|大阪で味わう本場のベトナム料理にびっくり!絶品「カエル」のから揚げ!?

テレビ大阪のウーデン ジェニファー 里沙アナウンサーが“ジェニー”として大阪・関西の韓国・アジア文化を探して体験していく番組「そのへんのアジア」。今回は、韓流・アジアドラマをこよなく愛する「そのへんのアジア」番組プロデューサーが、もう一度食べたい!と思った大阪・梅田で食べられる【本場のベトナム料理】のご紹介です。

続きを読む
会員限定

大阪・道頓堀エリア|大阪で味わう本場のタイ料理!箸で切れる!?やわらか~い蟹の殻にびっくり

テレビ大阪のウーデン ジェニファー 里沙アナウンサーが“ジェニー”として大阪・関西の韓国・アジア文化を探して体験していく番組「そのへんのアジア」。今回は、韓流・アジアドラマをこよなく愛する「そのへんのアジア」番組プロデューサーが、もう一度食べたい!と思った大阪・道頓堀で食べられる【本場のタイ料理】のご紹介です。

続きを読む
会員限定

【24年8月】アングラー村越正海 月イチ恒例コラム

続きを読む

Ranking

1

【ネタバレ注意】ドラマ「地面師たち」ファン必見!「もうええでしょ」は実在する!?『地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団』をご紹介

毎週火曜深夜24時30分~放送中の「さらばのこの本ダレが書いとんねん!」。
この番組は、さらば青春の光が世の中の「誰が書いとんねん!」という書籍を集めて深堀りしていく番組です。
今回紹介された本は『地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団』(著者:森 功、講談社)。

続きを読む
2

ヤクザマンション、歌舞伎町で最も怖い場所…放送できない激ヤバな『ルポ歌舞伎町』をご紹介/さらばのこの本ダレが書いとんねん!

毎週火曜深夜24時30分~放送中の「さらばのこの本ダレが書いとんねん!」。
この番組は、さらば青春の光が世の中の「誰が書いとんねん!」という書籍を集めて深堀りしていく番組です。
今回紹介された本は『ルポ歌舞伎町』(著者:國友公司、彩図社)。

続きを読む
3

滋賀・長浜で歴史とレトロな風景を感じ、地元名産のグルメを堪能。『おとな旅あるき旅』9月14日放送

9月14日(土)の放送回。旅のお相手は斉藤雪乃。

「おとな旅あるき旅」は毎週土曜夕方6:30~放送。三田村邦彦が訪れた先の土地を歩いて、地元の美味や美酒、風景を味わい、そして地元の人々とのふれあいの中から感じたことを伝える“おとなのための”旅番組です。

今回はレトロモダン滋賀・長浜、奥びわ湖の美味しいもん巡り。

続きを読む