【トリビア】未知なる芳香剤に挑戦！

1976年、時はマイカーブーム。ダイヤケミカル（大阪府）はスプレータイプの芳香剤「グレイスメイト」を販売していました。渡辺健文の祖父、創業者の渡辺武雄は”香りの強いスプレータイプ”と弱い香りが”長続きするゲルタイプ”の両方のメリットを兼ね備えた“未知なる芳香剤”を作ろうと決意！アルコール・水・香料を混ぜて揮発させるという画期的なアイデアを思いつきます。しかし異なる性質の液体をベストな配合をすることは困難を極めました。そこからかかった期間はなんと2年！ようやく理想とする芳香剤が完成しました。

【雑学】あのデザインにはこんな理由があった！

大事な車に乗せる芳香剤だから『高級感』が必要だと感じた渡辺。化粧品販売店にあった香水の瓶から着想を得てデザインを開発。倒れにくさも踏まえ、最終的にはクリームの瓶をモチーフにしました。そして、1978年、ついに「グレイスメイトポピー」が完成！機能、そしてインテリアの要素も兼ね備えた「ポピー」はヒットします。ちなみに「ポピー」は「パピプペポ」が耳に残りやすいことから渡辺が考えたのだそう。

【驚きの事実】伝説のキャッチフレーズはアドリブだった!?

売上も順調な1981年、CMを打つことに。関西の人ならだれもが聞いたことがある「くるまにポピー♪」というフレーズは、なんとCMに出演したオール阪神巨人によるアドリブから誕生！CMの効果は絶大で、1992年にはグレイスメイト ポピーシリーズの累計販売個数は7,000万個を突破しました。

【意外な真実】90年代の低迷と再ブレイクの理由

現在の渡辺社長は「祖父が作った商品。昭和に大ヒットし、平成になって少し売れなくなってきたが、令和にじわじわブームがきている山あり谷ありの商品です」と振り返ります。

ポピーを置くスペースが無いミニバンのブーム、「おじさんのもの」というイメージも…発売から15年以上たったころ、一時的に低迷した『グレイスメイトポピー』。海外では偽物にシェアを奪われるも手を打てずにいました。

しかし2014年、本物のクオリティに感動したオランダの代理店の協力を得て、偽物を市場から排除した結果、ヨーロッパの長距離トラックドライバーたちに大ヒット！偽物を販売する会社には警告文を送り、市場から排除することで、本物が認知されるようになりました。ヨーロッパは陸路での輸送が多く、長距離ドライバーが車内で過ごす時間が長いことから、需要がありました。代理店がヨーロッパ限定の販促物として、ポピーを光らせる専用台座を作り、夜はライトアップできるようにした施策も功を奏し、売上の増加につながりました。この取り組みは国内でも話題になりました！

国内でも再びブームを作ろうと試行錯誤しますが、なかなかうまくいきませんでした。しかし近年の『昭和レトロブーム』によって令和のポピーブームが到来！ミニバンブームでポピーを置くスペースがなくなろうとデザインを変えなかった信念がリバイバルヒットに結びつきました！

【びっくり！】デザインを変えないこだわりが功を奏した！？

昭和レトロブームに合わせて、倉庫にあった大量の在庫をネット販売したところ即完売！「デザイン、フォルムを忠実にマット塗装をかけたり、元々のポピーに合わせて作り直しました」と当時のパッケージを忠実に再現した商品を発売したり、ポピーのガチャガチャを発売するなど、信念を大事に、時代に合わせて変化しながら今なお愛されているポピー。

渡辺社長はピンチを乗り越えるヒントを「『心の支えになるものを持つ』です。ポピーは私たちとずっと一緒にいてくれたんでポピーのおかげで私たちも困難を乗り越えることができました」と語ります。これからの行楽シーズン前に「くるまにポピー♪」してみませんか？

【ドラマ】「くるまにポピー♪」が今もまだ売れている⁉昭和・平成・令和の激動ヒット史【もしマネ】

番組情報

〇番組名
日経スペシャル もしものマネー道もしマネ
〇内容
『もしもの時』に備えるマネー道！マネー活用バラエティ！
〇放送日時
テレビ大阪 第1～3日曜日 午後2時放送！放送終了後はYouTubeチャンネル、TVerで無料見逃し配信中。
〇番組HP
https://www.tv-osaka.co.jp/ip4/moshimane/
〇もしマネYouTube再生リスト
https://www.youtube.com/playlist?list=PLtu-h0BP6Mk-n6KEfGFbhk6dQLJuhYTgU
〇番組TVer
https://tver.jp/series/srxig6d8zn